MENU

「会社が人を選ぶ」から「会社が選ばれる」時代へ|これからの採用で中小企業が考えるべきこと

「求人を出しているのに、まったく応募が来ない」
「以前なら応募があった条件なのに、最近は反応がない」
「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまう」

最近、このような採用のお悩みを抱えている会社が増えています。

採用がうまくいかないと、「最近の若い人は働きたがらない」「給与を上げないと採用できない」と考えてしまいがちです。

しかし、採用を取り巻く環境そのものが大きく変わっていることも考えなければなりません。

以前の採用は、会社が応募者の中から「誰を採用するか」を選ぶという考え方が中心でした。

もちろん、今でも会社が人を選ぶことに変わりはありません。

ただ、現在はそれと同時に、求職者も「どの会社で働くか」を選んでいます。

これからの採用では、「人を選ぶ」という視点だけでなく、「求職者から選ばれる会社になる」という視点が非常に重要です。

求職者は会社を比較している

採用活動について話し合う様子

現在は、スマートフォン一つで簡単に求人を探せます。

一人の求職者が見ているのは、自社の求人だけではありません。

同じ地域、同じ職種、似たような仕事内容の求人をいくつも比較しています。

例えば、給与がほとんど同じ2社があったとします。

A社には、

「一般事務。電話対応、書類作成等」としか書かれていません。

一方、B社には仕事内容だけでなく、

  • 「入社後は先輩社員が一つずつ仕事を教えます」
  • 「残業は月平均5時間程度です」
  • 「お子さんの学校行事などのお休みにも柔軟に対応しています」

など、実際に働く姿をイメージできる情報が掲載されています。

求職者からすると、どちらの会社が安心して応募できるでしょうか。

会社側からすれば当たり前のことであっても、求職者には伝えなければ分かりません。

「うちにはアピールできるものがない」は本当でしょうか?

採用についてお話をすると、

「うちは中小企業だから、大企業みたいな福利厚生はありません」
「給料も特別高いわけではないので、アピールできることがありません」

と言われることがあります。

しかし、本当にそうでしょうか。

例えば、

  • 社長との距離が近い
  • 転勤がない
  • 残業が少ない
  • 有給休暇を取りやすい
  • 子育て中の社員が多い
  • 資格取得を会社が応援している
  • 未経験者を育ててきた実績がある

こうしたことも、求職者によっては十分な魅力になります。

重要なのは、すべての求職者から選ばれようとしないことです。

「どんな人に来てもらいたいのか」を考え、その人にとって自社の何が魅力になるのかを整理することが大切です。

給料だけで採用が決まるわけではありません

もちろん、給与は採用において非常に重要です。

周辺企業と比べて給与が大幅に低ければ、求人の内容を工夫するだけで解決することは難しいでしょう。

しかし、求職者が見ているのは給与だけではありません。

仕事内容、休日、勤務時間、通勤時間、職場の雰囲気、教育体制、将来性など、さまざまな条件を比較しています。

特に中小企業の場合、大企業と給与や福利厚生だけで正面から勝負するのは簡単ではありません。

だからこそ、「この会社で働いたらどんな生活になるのか」まで伝えることが重要になります。

求人票は「募集要項」ではなく「会社を知ってもらう場所」

求人で伝える会社の魅力を整理する様子

採用に苦戦している会社の求人を見ると、必要最低限の情報だけが掲載されているケースがあります。

仕事内容、給与、勤務時間、休日。

もちろん、これらは必要です。

しかし、それだけでは似たような求人の中に埋もれてしまいます。

求人票は単なる募集要項ではありません。

求職者に会社を知ってもらうための「入口」です。

例えば仕事内容についても、

「営業」だけではなく、

「既存のお客様への訪問が中心で、入社後すぐに新規営業を任せることはありません」

と書くだけで印象は大きく変わります。

採用担当者にとっては当たり前の情報でも、初めて会社を知る求職者にとっては重要な判断材料になります。

応募してからも「選ばれている」

応募者と仕事内容について話す様子

もう一つ注意したいのが、会社が選ばれるのは求人を見てもらう段階だけではないということです。

応募後の対応も、求職者はしっかり見ています。

  • 応募したのに何日も連絡がない。
  • 面接の日程調整に時間がかかる。
  • 面接官の態度が高圧的だった。
  • 仕事内容について質問しても曖昧な回答しかない。

こうした対応があると、せっかく応募してくれた人が他社へ流れてしまうことがあります。

会社としては「面接をしてあげている」という感覚かもしれません。

しかし求職者側も、面接を通じて「この会社に入社して大丈夫だろうか」と会社を見ています。

採用面接は、会社が求職者を評価する場であると同時に、求職者から会社が評価される場でもあるということです。

採用できれば終わりではありません

さらに重要なのが、入社後です。

どれだけ求人で魅力的なことを書いても、実際の職場とのギャップが大きければ早期離職につながります。

  • 「求人では残業が少ないと書いてあったのに、実際は毎日残業だった」
  • 「未経験でも丁寧に教えると聞いていたのに、入社初日から放置された」

このような状態では、採用に成功したとは言えません。

採用は「入社してもらうこと」がゴールではなく、入社した方が会社に定着し、活躍して初めて成功したと言えます。

だからこそ、求人の見せ方だけを変えるのではなく、実際の職場環境も一緒に改善していくことが大切です。

これからの採用で大切なのは「選ばれる理由」を作ること

人手不足が続く中、求人を掲載して待っているだけでは、人材を確保することが難しい時代になっています。

これからは、

  • どんな人を採用したいのか
  • 自社で働く魅力は何なのか
  • その魅力を求人で伝えられているか
  • 応募後の対応に問題はないか
  • 入社後に定着できる環境があるか

こうした採用全体の流れを見直す必要があります。

大企業と同じ条件を用意する必要はありません。

中小企業には、中小企業だからこそ伝えられる魅力があります。

重要なのは、その魅力を会社自身が理解し、求職者へきちんと伝えることです。

まとめ

採用は、「会社が人を選ぶだけの時代」から変わってきています。

会社が応募者を選ぶ一方で、求職者も複数の求人を比較し、「どの会社で働くか」を選んでいます。

そのため、これからの採用では「良い人が応募してくれない」と考えるだけではなく、「自社は求職者から選ばれる会社になっているだろうか?」という視点を持つことが重要です。

求人内容、応募後の対応、面接、入社後の教育や定着まで、一度採用全体を見直してみてはいかがでしょうか。

社会保険労務士 渡邉事務所

渡邉事務所では、社会保険労務士としての労務管理の視点に加え、採用定着士として、求人内容の見直しから採用、入社後の定着までサポートしております。

「求人を出しても応募が来ない」「採用してもすぐ辞めてしまう」など、採用についてお悩みの場合はお気軽にご相談ください。

サービスに関するご相談・お見積りのご依頼は
下記より気軽にお問合せください

この記事を書いた人

社会保険労務士 渡邉事務所
渡邉拓弥

渡邉事務所代表。さいたま市を中心に助成金申請・労務管理・就業規則・障害年金など中小企業をサポート。

社会保険労務士渡邉事務所
サービス対象エリア

埼玉県・群馬県・東京都エリアを中心に対応しております。記載されているエリア以外も対応可能ですので、気軽に弊所へご相談ください。

埼玉県

さいたま市全域・上尾市・桶川市・北本市・鴻巣市・蓮田市・白岡市・久喜市・加須市・羽生市・行田市・熊谷市・川口市
その他地域も対応可能

群馬県

館林市・高崎市・前橋市・太田市・桐生市・伊勢崎市・藤岡市・渋川市・みどり市・富岡市
その他地域も対応可能

東京都

東京23区・東村山市・西東京市・武蔵野市・東久留米市・立川市・三鷹市・府中市
その他地域も対応可能

目次