労務管理のコストを比較
労務管理をどうするかは、多くの社長が一度は悩むテーマです。
社会保険の手続き、給与計算、従業員対応。
やらなければいけないことは分かっているけれど、どこまで外に任せるべきかは判断が難しいところです。
選択肢として多いのは、次の3つです。
・社長が自分でやる
・社内の事務員に任せる
・社労士と顧問契約をする
ここでは、それぞれの方法について、
「お金のコスト」だけでなく
「時間」「ミスのリスク」「トラブル対応」
といった点も含めて比較していきます。
①社長が自分でやる場合
一番コストがかからないように見えるのが、社長自身で対応する方法です。
外注費や人件費がかからないため、金額だけを見ると最も安く感じられます。
しかし実際には、次のような負担があります。
・制度や手続きを調べる時間
・書類作成や役所対応の手間
・判断ミスの不安
・トラブル時の精神的負担
特に問題になりやすいのが「時間」です。
労務管理は突発的に発生することが多く、本業の合間に対応する必要があります。
また、法律や制度は頻繁に変わるため、過去の知識のまま進めてしまい、後から修正が必要になるケースもあります。
お金はかからなくても、
社長の時間と集中力という大きなコストを使っている
という点は見落とされがちです。
②事務員に任せる場合
次に多いのが、社内の事務員に任せる方法です。
日常的な手続きや給与計算を社内で完結できるため、社長の手間は確実に減ります。
ただし、事務員に任せる場合には、次のコストが発生します。
・人件費
・教育や引き継ぎの時間
・属人化のリスク
一般的に、労務を任せられる事務員を雇用すると、
月給20万円前後に加え、社会保険料などの会社負担も必要になります。
また、事務員は「実務担当者」であり、最終判断をする立場ではありません。
イレギュラーな対応や、トラブル時の判断は、結局社長に戻ってくることが多いのが実情です。
さらに、
・事務員が退職した
・急に休まれた
・引き継ぎが不十分だった
といった場合、業務が一気に止まるリスクもあります。
③社労士と顧問契約をする場合
社労士と顧問契約をする場合、毎月の顧問料が発生します。
金額だけを見ると、「一番高い選択肢」に見えるかもしれません。
しかし、顧問契約で得られるのは、単なる作業代行ではありません。
・手続きのサポート
・給与や労務の考え方の確認
・トラブル予防の仕組みづくり
・法改正や助成金の情報提供
・判断に迷った時の相談窓口
これらをまとめて任せることができます。
事務員のような人件費は不要で、
属人化や退職リスクもありません。
また、社長が一人で判断する必要がなくなるため、精神的な負担も大きく軽くなります。
④コストを数字だけで比べるとどうなるか
簡単に整理すると、次のようになります。
自分でやる
金銭的コストは低いが、社長の時間と負担が大きい
ミスやトラブルのリスクは高め
事務員に任せる
人件費がかかる
日常業務は回るが、判断や責任は社長に残りやすい
属人化のリスクあり
顧問を入れる
毎月の顧問料が発生
判断・予防・仕組みづくりまで任せられる
リスクとムダを減らしやすい
単純な金額だけでなく、
「誰が考え、誰が責任を持つのか」
という視点で見ると、顧問の価値が見えてきます。
⑤3減1増、という考え方
当事務所では、顧問の価値を
「3減・1増」
と整理しています。
手間を減らす
社長や担当者が、手続きの手間や調べて悩む時間を減らします。
ミスを減らす
給与や社会保険の見落としを防ぎます。
トラブルを減らす
就業規則やルールを整え、揉めない会社づくりをします。
利益を残す
助成金や制度を活用し、無駄な支出を防ぎます。
この結果、
社長は本来やるべき「経営」に集中できるようになります。
⑥どれが正解かは、会社によって違う
どの方法が正解かは、会社の規模や状況によって異なります。
従業員が少なく、手続きも限定的なうちは、自分で対応する選択もあります。
日常業務が増えてきたら、事務員を検討するのも一つです。
ただし、
・人が増えてきた
・トラブルが不安
・助成金を活用したい
・社長の負担を減らしたい
こうしたタイミングでは、顧問という選択肢が現実的になります。
最後に

労務管理の方法に、絶対の正解はありません。
大切なのは、今の会社の規模や状況に合った形を選ぶことです。
「いきなり高い顧問契約は不安」
「まずは相談できる体制を整えたい」
そうした声も多くいただいています。
渡邉事務所では、
月1万円からの顧問契約をご用意しています。
・日常のちょっとした相談
・労務や手続きの方向性確認
・トラブルを防ぐための事前チェック
まずは「困ったときに聞ける相手」を持つところから始めていただけます。
無理に顧問契約をおすすめすることはありません。
今の体制で十分な場合は、その旨を正直にお伝えします。
今のやり方が本当に合っているのか。
顧問を入れるタイミングなのか。
一度整理してみたい、という段階でも構いません。
会社に合った形を一緒に考えることが、私たちの役割です。
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